▲松本空港管制塔
■特集「日本の空探訪記」では、今後国内の空港など航空施設を中心に取材し、紹介していきたい。
■地方の空港などは、来訪する機会も少ないであろうから、しばし旅行気分にでも浸っていただければ幸いである。

松本空港

 さて、第一回目は長野県松本空港である。創刊号から、やけにローカルな空港だなと思われる方も多いであろう。それには2つの理由があった。

   1.日本一高所にある(つまり一番空に近い)空港であること。
   2.東洋のリンドバーク・飯沼飛行士生誕の地であること。

 1の理由はともかくとして、多くの方は2の事実をあまりよくご存じないかも知れない。「神風号」と言えば、年輩の方はご存じかも知れないが、若い方はたとえ航空ファンであってもよくご存じないかも知れない。日本人は海外の偉人は良く知っていても、邦人の偉人は以外と知らないものである。

 飯沼飛行士は、長野県の出身のパイロットで、あのリチャード・リンドバークが大西洋を横断したのと同じ時代に、なんと東京ロンドン間を94時間という驚異的な記録で飛行し「東洋のリンドバーク」と賞された人物である。詳しくは別ページで解説する。
<飯沼飛行士記念館へ>

交通の要衝、歴史と城の町松本

 松本空港は、長野県松本市のすぐ南西、車だと市内から約20分の絶好のロケーションにある。
 松本市は、長野県のほぼ中央に位置し、長野市と並ぶ、信州の一大都市である。日本最古の「国宝松本城」などの史跡も多く、名古屋からは特急しなの、東京からは特急あずさが到着する、交通の要衝でもある。
 長野県の空港が県庁所在地の長野市ではなく松本市にあるのもこういった理由からであろう。

空にいちばん近い空港

  
 空港の標高は657メートルで、これは国内第一位。
 第二位の福島空港が372m、第3位の広島空港が331mであるから国内の空港としては群を抜いて高所にあることになる。
 周囲を穂高岳や上高地をはじめとするアルプスの連峰に挟まれているため、到着機は一度空港上空を高空で通過し、ラセン的に降下しなければならない。非常に離着陸の難しい空港でもある。
 滑走路は全長2000m、幅45m、ラインは都市部空港でおなじみの白ではなくオレンジ色で塗装されている。これは降雪地域特有の塗装で、雪が降っても塗装が判別し易くするためである。
 空港の所有者は長野県であるが、運用は運輸省東京航空局が行っている。

 風光明媚な土地柄のためであろうか、取材中も実に多くの自家用小型機が飛来していた。訓練目的で、日本航空学園(山梨)のモーターグライダーも頻繁に活用しているようである。

 昭和40年の運用開始から、乗り入れは日本エアシステム(旧東亜国内航空)のみであるが、平成6年のジェット化以来、多くの都市への路線が開設されている。
 このジェット化拡張工事の際に、周囲には運動公園が造成され、現在は親子連れなどの憩いの場となっている。

 空港周辺では毎年9月にイベントが開催され、多くの来場者で賑わう。
 今年も9月24日(日)に、「2000スカイフェスティバルin松本」が盛況に開催された。